店長力 > 2012年11月
いらっしゃいませ(^^)
店長の仕事を考える、コンビニ店長の店舗運営マニュアルブログです。
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今、店長のようにふるまう
今働いているその店舗内での周囲の仲間との関係のあり方と、自分が将来的に店長となってから後のこととが、まったく関係ない別のことだというふうに認識している人がいると思います。

そういう人を見ると、たとえば、指導は指導として真面目に受けて、自分なりに研鑽しているつもりでいながらも、他方では、今自分が働いているそのお店では自分は他と同じ一人員に過ぎないのだから変に目立った振る舞いをしてはいけない、とか、または、ここで変に力を入れて頑張る必要はない、実際自分が店長として配属されたお店で頑張ればいいのだ、とか考えているように見えます。

そのように変に分けて考えているのが言動に現れると、見ている方は確かに人一倍頑張っているように思える部分もあるのだけど、同時に「何か、どこか本気じゃない感じ」「今ひとつ掴みどころがない、ちぐはぐな感じ」に感じられてしまうことがあります。

それで、そういう店長候補さんには少し考え直してほしいことがあるのですが、実際に店長という肩書きを貰って、自分のお店を立派に管理、運営できる人は、それ以前に学んでいるそのお店でも、それなりの立場であるように振舞います。

逆に言うと、今働いているお店でそれができないならば、実際に別のお店で自分が店長に抜擢される可能性がほとんどありません。

すんなりと店長という職に上がれる人というのは、だいたい、むしろ早まり過ぎだというくらいに「店長っぽく」振る舞います。それは、ある場合には権限を逸脱したり、正式な指示系統を無視することになったりして叱られるような場面も発生しますが、気分的には「それくらいのことでないと、店長など勤まらない」という面もあるのです。

また、先にそれくらいの姿勢があって初めて、組織としての手続きや方針の一致や、あるいは店長としてまだかけていると思われる習得すべき具体的な事柄とか、そういったことを指導することに一定の効果が期待できるのであって、そもそもその程度の積極性や、意欲や、自信といったものが見て取れないのであれば、そんな話をする前提がないわけです。
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仲良くするだけではダメ
話が前後して申し訳ありませんが、他の従業員との関係の面で置かれる状況として、3つ目に考えられるのは

3 アルバイトさんなど周囲の仲間と同じレベルで溶け込んでいる状態

です。

これは、一見すると特に問題ない、むしろ好ましい状態に見えるかもしれません。しかしここまでの話から分かると思いますが、実際には、その人が店長という立場になることを前提に考えると一概に良い状態とは言えない場合があると私は思います。

この場合、この人はいわゆる言動や態度、またはコミュニケーションの能力といった面では大きな問題はないと言えます。

もちろん、アルバイトさんたちから見ると

「とても気さくで性格の良い人」とか
「謙虚で優しい、気の置けない人」とか
「周囲への気遣いがあって、偉ぶらない人」とか

つまり「いい人」に見えます。そして、社員であるとか、いずれ店長になるのだとか、そういう変な「壁」みたいなものがなく、いわば本当に「お店で働いている仲間」と受け入れられているかもしれません。

おそらく、こういう場合本人は実際いい人なのです。しかし、問題は、

アルバイトさんから見た場合に、このようにしか見えないということは、その人が「アルバイトさん」と同程度の意識レベルにいる

ということを表しているという見方もできます。

つまり、端的に言うとこの人は、今現在はもちろん、将来的にも、自分が彼らアルバイトさんや、部下となる社員の人とかを「管理」する立場になるということを想像していない、または、現実的にイメージできていないのです。
どちらも管理能力の問題になる
もちろん、仲が良いこと自体が悪いのではありません。性格が良いのも素晴らしい長所であり、実際店長さんとして仕事をする上では強力な武器になるでしょう。その意味では

2 むしろ通常のアルバイトさんなどより問題点が多い「批判の的」

になっている場合と比べて「いったい何が問題なの?」と思えるかもしれません。しかし、今行おうとしている指導上の問題から見ると、この状態は、実は2とほとんど同程度に「ダメ」である可能性があるのです。

つまり、ここで2と3のタイプの共通点は、前に述べた点

「自分の立場を周囲に対して明確化できていない」

ということです。そして、そのことと、同時に具体的な言動や、業務技術の習得具合などを含めた様々な要素が絡んだ結果として

アルバイトさんなど、少なくとも将来自分が管理、指導しなければならないような「下位者」に対するコントロール力、グリップ力がない

という問題が表に現れてくるわけです。

その意味に限れば、

2 むしろ通常のアルバイトさんなどより問題点が多い「批判の的」
3 アルバイトさんなど周囲の仲間と同じレベルで溶け込んでいる状態

の両者は表面の現象としては真逆のように見えるけれども、同じ問題を含んでいるわけです。
いわゆる一般的な指示
常時アルバイトさんと一緒にオペレーションに入っている状況だったとすれば、店長候補さん自身、もちろんすでに現場的な指示を出す場面は度々あったと思います。

ただ、おそらくそれは多くの場合、次のようなものではないでしょうか。

1 作業スケジュール上、次の作業を把握していない人に対して「次はあれをやってください」「それは今いいから、あっちをやってください」というような指示
2 標準化された作業で、手順がすでに明らかなのに上手くできない人に対して、その作業を説明する意味で「それはこのようにやってください」「そこに置いてください」というような指示
3 あるいは、違うやり方をしている場合に「それはこうやることになってる」というように指摘する意味で与える指示

要するに、ごく単純化して言えば、そのような指示というのはいわば、すでに決まった答えがあるということを前提にして、それをまだ知らなかった人に「伝える」ということが目的になっている指示ですね。

もちろん、このような意味での指示も現場的には必要な場合が多々あり、別にそのような指示を出していることが悪いというわけではありません。

ただ、こういう意味での「指示」は別に何の権限も裁量も必要としないのでアルバイトさんでも可能です。意味的には「だれが出しても問題ない指示」です。

言い方を変えれば、そのような指示というのは結局だれが伝えようと内容はあらかじめ決まっており、結果もほぼ同じになります。

もちろん、そうは言っても実際にこれらの指示を行うにも、それなりの積極性や責任感が必要です。また、同時に勤務している各人の作業の進行状況とか、その完成度などに気を配り、問題に気が付いたら適時それを修正すべく、意識的に周囲の仲間に伝えようとするというような意識がないと無理なことです。

また、内容的には同じでも、言われた相手が素直に受け入れられるかどうかというような問題も別にあります。

ですから、店長候補さんがもしそういう面での指示等を的確に行うことができているのであれば、それはそれで十分評価に値することだと思います。
指示の意図を広げる
しかし、前に述べたように「自分の立場を明確に表明し、それを背景としたスタッフコントロール力を付ける」という観点から見た場合、指示を出すという行為はもっと広い範囲で、あるいは別の視点が必要になるように思います。

たとえばですが、一般的に店舗業において店長さん自らが配下のスタッフさんに指示をするという場合、その意図は意外に広範囲に渡るような気がします。

前述のような意味での指示ももちろん必要なことがありますが、おそらく店長さん自身にとっては、そういう範囲での指示だけではスタッフさんをコントロールできないと考えていることが多いと思います。

おそらく多くの店長さんにとって、指示というのは同時に「指導」であり「躾」です。逆に言うと、店長さんなどの立場の人というのは、実質的には指導すべきことやモチベーションの向上、または業務上の意識や考え方などの方向付けや修正、改善などを「指示」という形を通して行うことが多いと思うのです。

こういう認識と比較してみると、単に作業の進行に支障がないようにとか、知らない作業方法を教えてあげるとか、そういう範囲で適時指示が出せるというだけでは、まだまだ十分ではないように感じると思います。

そこで、実践面でできることとして、アルバイトさんなどに「指示を出す」際の注意点や、その意味について理解を深めることが効果的かと思います。
自分名義で指示を出す
そこで、これは実際に多くの店舗などで日常的に実践されている指導方法かと思いますが、必要に応じて、本来店長さんなどが直接出すべき指示を、あえて店長候補さんに伝え、店長候補さんが代わりに現場に指示を出す、という状況を作ります。

特定のスタッフさんに口頭で指示する場合と、連絡ノートや掲示物を使って全体に指示を出す場合もありますが、それを店長さんとか、指導している人といった管理的な立場の人があえて行わないようにして、店長候補さんがいわば「自分名義で」行います。

自分名義で、というのは、つまり、本当はそれは上からの指示によって行うわけですけれども、形として、それは店長候補さん自身が自分の意思で出している指示だというようにするわけです。

前で述べたように、ここでの店長候補さんの有り様は大別すると

1 店長さんと同等、あるいは、店長さんに準じる立場として一目置かれた状態
2 むしろ通常のアルバイトさんなどより問題点が多い「批判の的」
3 アルバイトさんなど周囲の仲間と同じレベルで溶け込んでいる状態

の3つになるわけですが、想像通り、1の店長候補さんであれば、ここで出す指示はほとんど何の支障もなく受け入れられるし、おそらくだれも違和感を持ちません。

ところが、2あるいは3の場合には、いろいろ支障や細かい面倒などが起こってくることが少なくありません。
ありがちな問題を経験する
たとえば容易に想像がつく問題を挙げると、まず

1 指示の内容が曖昧だったり、間違いや矛盾を含んでいたりして出された方が混乱する

というような状況があり得ます。これを適時修正したり、補ったりすることも店長候補さんが行います。

次に、

2 指示内容に対して反論する人や、自分なりの意見を述べる人がいる

可能性があります。それに上手く答えられる必要があり、内容によっては指導側の手助けが必要なこともあり得ます。また、直接的に言ってきてくれる場合にはまだ対応しやすいのですが、そうでなくて、指示が気に入らない場合のらりくらりと、暗黙の抗議のような態度を示す人もいるかもしれません。こういった場合、その特定の人に対して何らかの働きかけが必要になると思いますが、それも店長候補さんが自分の仕事として行うように誘導します。

さらに、

3 一つの指示なりをした後のチェックとか、フォロー

も大切です。まず指示を「出したら出しっ放し」でその結果に対して配慮がない、ということになるとほとんど学習効果がないですし、その指示自体が実効性のないものになってしまいます。その意識を持ってもらい、実際にはどういうフォローなりが必要なのかを知る機会を作ります。

このような意味での「指示を出す場合の前提的なポイント」のようなところを体感してもらうことが先に必要でしょう。状況に応じて解説などを加えながら、慣れてもらいましょう。
自分の意思で指示できるか
最初は、店長さんなどが当然に指示を出す必要があると思うタイミングで、まさに店長候補さんに「指示して」これを行わせるという状況が多いと思いますが、だんだん、店長候補さん自身が自分で気が付いて適時必要な指示事項を発見できるようになればいいと思います。

ところが、単に業務連絡的な指示なら差して問題は生じませんが、往々にして、慣れてくると店長候補さんは自分で気が付いた「注意」というか「指摘」というか、そういうものを指示として発するようになると思います。

典型的には、たとえば

「最近、商品の在庫整理が乱雑になっていると思うので、各自作業後はきちんと確認して、きれいにしてください」

みたいな内容の指示を出したりします。

もちろん、むしろそれがまったくなかったら逆に問題なので、それは自分の意思でできるようにならないといけません。もし店長候補さんがいつまでたっても「指示されない限り何も指示しない」というような状態の場合は、自分なりに日常的な発見や、問題意識を告知したり、指示として発信したりすることが積極的にできるよう誘導してあげることが必要でしょう。

ただ、そうなると余計に都度の不徹底や反発といった状況が生まれやすくなります。

たとえば

「自分だってそうじゃないか」とか
「なんであなたに言われなきゃいけないんですか」とか
「そんな細かいこといちいちうるさい」とか

仮に、そのような反応があった時にどう対処するか、または、そもそも反応を見て、その指示は適切だったか、それは必要だったのか、とか、そういう面も考えることができれば店長候補さんにとって良い学習材料になります。

同時に、このように店長候補さんが自分でどんどん指示なり指摘なり注意なりを発信できるようになっていくと、前に述べた「店舗内での立場」という問題にも影響が出ると思います。

つまり、店長候補さんがいつも日常的に指示を出したりする状況というのは、配下のスタッフさんたちから見ればその人はもう「店長代理」のような存在であると認識せざるを得ないわけで、そこで出てくる問題は、突き詰めて言えばその店長候補さんが仮に「店長」となった場合に配下のスタッフさんに対してそう接するか、というようなこととほぼ同じ意味になるでしょう。

ここで実際に経験させたいのは単に指示事項を徹底させるためのテクニック的な事柄だけではありません。

すんなりといけば良いのですが、ここで支障が出てくる人の場合は、結局

「自分の立場を周囲に対して明確化できていない」
「アルバイトさんなど、少なくとも将来自分が管理、指導しなければならないような下位者に対するコントロール力、グリップ力がない」

という致命的な問題を解消する努力が必要になります。これを学ぶための「指示だし」練習なのです。
タイプ1とタイプ2
指導要領も終盤となってきました。ここまでの各章を踏まえて、店長候補さんも少しは「それらしく」なってきているものと期待します。

もちろん、指導側から見ればまだまだ半人前だと思います。指導内容に限っても、まだ不十分だと思える個所が多々見られることと思います。

一番初めの説明で述べましたが、私はいわゆる店長候補さんというのを

タイプ1……今すぐ店長としてお店を任せてもたぶんなんとかやるだろう、と思えるような人
タイプ2……内面的にはアルバイトさん程度の意識しか持っていないように見える人

と区別していました。その区別上で言えば「それらしく」なると言うのは、指導前はタイプ2だったけれども、少しずつタイプ1っぽく近付いてきている、というように見えるという意味になるだろうと思います。

言い方を変えれば、本来「店長候補」と呼ばれるにも一定のスキルや前提的な心構えや知識が必要であるはずですが、タイプ2の人というのは、実はそういう前提を何も持っていないまま雇用上の、またはそのお店の制度上の位置付けとして店長候補と呼ばれてしまっているだけで、実質的には店長候補と言える段階に至っていない人であるとも言えます。

つまり、ここで行ってきた指導というのは実は、店長候補さんが店長になるための指導、というよりは、それ以前の段階にある社員さんなりアルバイトさんなりが、実質的に店長候補として立つための前提的な指導です。

ここに至って、その人は初めて事実「店長候補」と呼ばれるに相応しいレベルに至ったという感じではないでしょうか。

通常、お店でいくら現場的なオペレーションに習熟したところで、タイプ2の人はずっとタイプ2のままであることが多いと思います。そこを、何とかできないものかと考えたのがこの指導要領です。

そんな観点で、店長候補さんを眺めてみてください。

あらためて該当の店長候補さんを見て、少しはタイプ1のように見える、と思えれば指導は成功と考えてよいと思います。

逆にもし、部分的に少しは向上したところも見えるが、しかしやはり彼はタイプ2にしか見えない、というのであればこの指導は成功とは言えないでしょう。そして、もしそうならば、何が不足なのかを、この指導要領の各章、各節の中からもう一度探していただければ、きっとヒントが見つかるものと思います。
接し方を変える
さて、少しそれらしくなってきた店長候補さん。今後のあり方として、あくまで私の考えですが、実際にはまだ至らない点が見られるとしても、大筋で指導内容が身に付いていると判断できるならば、ここで思い切って接し方を変えるようにします。

と言っても、もちろん「もう、すぐにでも店長の仕事ができるよ」という意味ではありません。あえて言えば、ここまでの指導を終了して初めて、さて「店長の仕事」そのものの話に入ろうか、といったイメージです。

いずれにせよ、極端に言うと、今までは指導上、店長候補さんは常に「半人前」というか「修行中」というか、そういう扱いを受けてきたとも言えます。

具体的に言えば、たとえば本人が何らか自分なりの考えや意見を持っていたとしても、そんなものにいちいち聞く耳を持ってはあげないし、はっきり言って、指導されている内容に文句があるならいつでも中止するぞ、もう知らないぞ、というような、ある意味一方的な、というか、上下関係のはっきりした、というか、そういう感覚を敢えて常に醸し出しながら指導を進めてきました。

しかし、指導要領の最終段階に至って、あるいは、この指導要領がすべて終了したとして、その後の段階ということになると、私はこういう感覚をある意味わざとらしく変化させて、いわばその人を「一人前の自立したビジネスパーソン」というか、もちろん完全に対等な関係とかではないですが、まあ「一人分の人」として認めてあげるわけです。

さて、こうなると、今後は指導といっても一方的にこちらが持っている知識や技術を教えるという感じではなくて、場合によっては店長候補さん本人が抱いている希望や、本人なりの考えも取り入れる余地が出てきます。頭ごなしに否定したりはしなくなります。

逆に言って、こちら側も常に意識して接しないとつい今までと同じように「一方的にこちらの考えを強いる」という雰囲気から脱することが難しくなると思います。だからあえて明確にこの段階で接し方を「変更する」という意識が双方に必要です。

いわば「考え方をすり合わせる」ことが指導というような感じになってくると思います。
自己学習を始める
もちろん、各店舗で店長さんなどに特有の、たとえば出納や現金管理、または仕入とかシフト組みといった具体的な業務を覚えるということも必要になってくると思いますが、そういう、いわゆる「店長業務」を覚えるというのは、実はそれほど難しいことではなくて、基礎的な理解力がある人だったら、やるだけだったら誰でも可能というような作業だと思います。

しかし、そこに付随してくる必要な知識というのは意外に多岐に渡るもので、たとえば会計とか経理的な知識、労務関係の手続きや法令の知識とか、数え出すとけっこう多く必要だと思います。

もちろん専門家のように詳細まで確実に覚えている必要はないかもしれませんが、何かあった時に「あ、これはこういうルールがあったな」とか、必要に応じて思い当たるくらいには「知って」いなければなりません。

また、たとえば自分に部下ができた場合どのように接するのが良いか、とか、自分の方針や指示を徹底するためにはどうしたらいいとか、人心掌握とか自分を磨くとか……そういう類のことというのは、自分が近い将来「店長になる」と現実的にイメージすれば当然関心を持つテーマではないでしょうか。

そこで、現場的、日常的に経験を積み重ねることも必要かもしれませんが、できればそれと同時にもっと抽象的な、または汎用的な知識や考え方などに目を向けることも本人の成長にとって必要なことだと思います。

その前提として、まず店長候補さん自身が自分なりに「自己学習」とか、いわゆる「自己啓発」といったことに関心を持つようにしなければならないと思います。

逆に言って、日々の勤務の中での業務の習得や、指導を受けた事柄とは別に(あるいはそれと関連していても良いのですが)、自分なりにたとえば店舗管理とかの本でも買って通勤がてら読んでみるとか、または見聞を広めるために毎日、新聞や雑誌を購読するとか、自分なりにネットや巷で拾った知識や情報をノートに書き留めるとか、そういう行動が習慣として身に付いているならば、おそらくあとは放っておいても店長を勤める力は付いて来ると思います。

そして、そういった自分なりに知り得た情報や、新たに触れた知識や考え方について、上司や指導者と何時も話し合っているような状態ならば、これはもうほとんど何の心配もいらない、と言った感じではないでしょうか。
自分で勉強できない人
ところが、放っておくとそういったことを「まったく」しようとしない人もいます。

たとえば参考にと思って本など勧めても一向に買おうといないばかりか、買うのが惜しいのかとわざわざ貸してやってもほとんど読まないで借りっぱなしの人。

たとえば何かの話題について勉強になるから「調べてみろ」といっても、数日たって「あれどうだった?」と聞くと、「あ、まだ調べてないんですよ~」と言い訳を始める人。

店長候補さんでも、こういうタイプの人はとても多いと思います。何というか、こういうタイプの人というのは、結局、勤務時間だけでもう燃え尽きてしまっているというか、それ以上何かする余力が残っていないのかと思えてくることがあります。

実際のところ、勤務状況によっては本当に余裕のない生活を送っている場合も考えられます。しかし、だからと言ってそのままでよいということにはならないでしょう。実際のところ、通常多くの社会人はそのように自分の仕事をこなしながら、さらに自分なりの勉強もしているものです。

ですので、その場合には、通常社会人はどのようにそういう時間を捻出しているのか、といったことを改めて教えてあげる必要が生じます。それは何も特別なことではないと教えてあげることです。

それでも何もしようとしない人もいると思います。それはもう無理なのではなくて「やりたくない」ということかもしれません。

実際には、いくら忙しい、時間がないと言っても、たとえばバッグの中に市販の店長本の一冊でも買って入れておけば、通勤時間や、たまたま時間が空いた場合などに手に取ることくらいは難しくありません。そういう行動をまったくしようとしない人は、時間がないとか忙しいということを理由にしているだけで、本当は「したくない」のだと考えられます。

店長候補さんの中でも、仕事というのは勤務時間中だけ頑張ればいいのであって、職場を離れたら、自分のやっている仕事についてさえ考えることも、何か調べることも念頭にない。それは億劫なのか、それとも自分のプライベートの時間を仕事のために割くのが理念に反するのか何なのか分かりませんが、とにかくそんな感じで自分なりの継続的な自己学習を頑なに拒むように見える人がいると思います。

それでも現場経験だけで、それなりの腕が身に付くとか、叩き上げでそれなりに仕事ができるようになるとか考えている人がいるかもしれませんが、それは言わば昔の「お店の仕事」というイメージに引きずられているだけだと思います。繰り返しますが、私たちがここでテーマとしているのは現代の「店舗業」における管理者や責任者の人になるための指導です。
具体的な宿題を積み重ねる
しかし、この段階まで進んで来て、そのような傾向があるからといって今さら切って捨てるのはもったいないというか、それではタイプ2の人を指導することになりませんので、いわば代替策としてですが、自発的に自己啓発などしそうもないタイプの人の場合には、そこをもこちらから促して「結果的に」自己学習している状態を作ってあげることが必要かもしれません。

たとえば当社では、不定期ながらも店長候補さんや社員さんに対して、お店の現場を離れてマンツーマンの勉強会のようなことをすることがあります。

また、実際にすでに店舗運営に携わっていただいている店長さん向けのテキストがあるのですが、この指導要領が終わった人を、半分オブザーバーのような形でそこに参加させることもあります。

とにかく、現場で起こったことや、現場にいるときに行ういわゆるOJTの他に、何か自分なりに調べたり考えたりしなければ答えが見つからないような「宿題」を常に与え続けることで、自己啓発もどきの習慣を付けてやることが可能です。

無論、いつまで経っても受け身の勉強しかできない人もいるのですが、人によっては何かのきっかけで自発的にいろいろ学ぼうという姿勢を持つこともあります。

実は、お店を離れて、勉強会や議論をする場が結構好きな人もいたりして、そういう人は一度こういう機会を得ると想像以上に熱心にいろいろ調べ始めたりすることがあります。

宿題の内容というのは、正直言って何でもいいと思うのですが、たとえば

・会計上「売上総利益」というのはどうやって算出されるか
・レジ精算時に「過不足金」が発生する要因として考えられるものをすべて挙げよ

といった実務に直結するようなものを自分なりにまとめて書いてくるのもいいと思いますし、

・店舗で働く従業員と、店舗をご利用になるお客様との関係は、どう捉えるべきだと思うか
・利益追求と、お客様第一主義はなぜ矛盾しないのか

といった抽象的なテーマについて意見を提出させるということでも良いと思います。

とにかく、趣旨としては、単にお店で勤務しているだけでは知りえないような内容であれば何でもいいと思います。
あるべき状態を知る
他のところでも書いたことかもしれませんが、店長候補さんのお店を見る「目」つまり視点を

・お店全体が、あるべき状態になっているかどうかを俯瞰的に見る

ように変えなければなりません。

ともすると、店長候補さんも現場の作業なり、指導項目なりを一つひとつ提示されて、それをクリアしてくる過程で、お店の仕事というのは「作業の積み重ね」であり、必要なスキルも「一つ一つ積み上げていけばいい」というような感覚でいるかもしれません。

比較して考えると、たとえば端的に言うと、アルバイトさんにとってお店の仕事というのは、

・今日、勤務中にどの作業とどの作業をやったか

ということでしかありません。逆に言うと、自分がやっていない範囲の事柄は全く関知しないわけですね。

アルバイトさんだとほとんどの場合、当然にそのような感覚になりますが、店長候補さんがいつまでもそれと同じような視点しか持ちえないというのはまずいと思います。

実際の店長さんの仕事の中身を考えれば分かりますが、管理的な立場に就けば、本人が今日「何と何をやった」というような話は意味をなさないことは容易に分かります。

もちろん、たとえば店長さん自身がレジに立ったり、自ら商品整理をしたり、掃除をしたりするという場面はいくらでもありますが、それは「やっている内容」は同じでもおそらく視点というか、感覚がまったく違うと思います。

店長さん自身にとっては、ある作業を自ら行うというのは、管理上の選択肢の一つに過ぎません。たとえば、同じ結果が得られるのであれば同じ作業を他の人に指示してやってもらうという選択もあるし、比較的緊急度が低いのであれば「後回しにする」あるいは「やらない」という選択もあり得ます。

アルバイトさんなどの場合は、こういった意味での判断をする権限もないし、そもそもそんな視点を持っていないので、基本的に「やれと言われていることをやる」しかありません。そこに

「これはさして重要でないから、今やらなくてもいいのではないか」とか、
「これよりも、今はあっちの方をやるべきじゃないだろうか」とか、

そういうことを自律的に考えることが基本的にはないわけです。
「管理」とか何か
店長さんは、当然に「この時間はこの作業をやると決まっているから」という理由だけでそれをやるわけではないでしょう。むしろ、今それをする必然性があると思うから、仮に時間があろうがなかろうが、しなければならないからする、のが普通だと思います。

逆に言って、何も今無理にする必要がないことを、ただ漫然と繰り返しているならそれは無意味でしょう。それなら情報収集でもするか、出なければ単に仮眠でもとったほうがよほど役に立つと思います。

実際に店舗を運営している店長さんなら、今言ったことは容易に理解できると思います。

これは、店長さんという立場だと、自分が何と何をやったか、実働はどれくらいだったか、ということではなくて、

・お店がいつもあるべき状態になっているかどうか

のほうが問題であるということが自明だからです。

これを言い換えれば、店長さんは

「お店の作業をこなす」のではなくて
「お店を管理する」のが仕事なのだ、

ということになるわけです。

もしかするとここまでの指導を通して自然に理解できることかもしれませんが、人によってはこの部分をあらためてきちんと説明してあげる必要があります。

逆に私たちも、あらためて急に「管理ってどういうことですか?」と聞かれるとうまく説明できないことがあると思います。

私たちはふつう「管理」というと、まず「予算管理」とか「人件費管理」というような事柄を連想すると思います。それももちろん管理に含まれる重要な事柄には違いないのですが、そもそもを考えると、管理というのは、お店が、あるべき(または、望ましい)状態でしっかり運営されているようにする、ということに他なりません。数値的な管理もそれに含まれます。あるべき状態で、あるべき売り上げを立て、あるべき利益を確保する……ということがすべて管理なわけです。

そこで、あらためて店長候補さんはこういう視点で働く素地がまだないかもしれませんので、そこに誘導するように説明なり、追加的な指導なりを加える余地があるわけです。
ルーチン化の意味
余談ですが、私は基本的に店長さん自身の業務も自分でルーチン化することを勧めてはいます。しかし、これは忙しい店長さんが少しでも効率よく全体を把握し、業務を滞りなく勧め、さらに運営レベルを改善、向上するための方法としてです。

もし、ルーチン化した業務の中に意味の薄いものが含まれていたらすぐにそのルーチン自体を見直すべきであって、毎日その通りこなしていれば足りるということではありません。

あるいは、現状のスタッフさんの数や質、お店の客数や売り上げの変化などに合わせて柔軟に見直すことも必要になります。

こういう部分で、そつなく臨機応変に対応できるようになるには、むしろ前に述べたように

・お店全体が、あるべき状態になっているかどうかを俯瞰的に見る

という習慣がなければ無理なことです。

要するに、ルーチン化したとしても、そのルーチンを順守することが目的になっては本末転倒であって、そもそもルーチン化というのも、お店をあるべき状態に保つために有効な手法だから採用しているわけです。


むしろ、一度ルーチン化を果たしたらそれをいつまでも引きずって、状況の変化を見逃してしまうほうが問題です。

こういった勘所を体感的に分かっている店長候補さんでないと、結局お店を任せた際に

・スタッフさんのシフト組みや人繰りが雑になったり
・経費が大幅にオーバーしたり
・異常に長い勤務時間を計上しているのにお店の状態が全然よくならない、とか

いう結果になってしまう可能性が高いわけです。

スタッフさん全体に共通の作業スケジュール等を遂次見直すとなると、他の要素もいろいろ絡んでくるので難しい面があると思いますが、少なくとも自分自身の日々のルーチンであれば、かなり柔軟に考えることができると思います。
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