店長力 > 2011年03月
いらっしゃいませ(^^)
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80日で変わる「店長候補」指導要領
80日で変わる「店長候補」指導要領
~バイト感覚、万年店長候補を卒業するための28の約束~


DLマーケットにて販売中です。

このテキストは1項目がA4サイズ1枚分になっており、たとえばお店で店長候補さんがいて日々の指導に使う場合は、全部をまとめて読み物として渡すのではなく、1回につき1項目を読ませて、その内容を踏まえて日々の業務に反映するような指導を行います。今後、具体的な指導例などもこのブログでご紹介できればと思っていますのでご活用ください。




目次


1 意欲

 1-1 全力を出す
 1-2 良い学習者になる
 1-3 しゃしゃり出る
 1-4 想像力を使う

2 信用

 2-1 反省を繰り返す
 2-2 時間を守る
 2-3 期限を守る
 2-4 約束を守る

3 基礎

 3-1 オペレーションを究める
 3-2 雑用を究める
 3-3 報告を究める
 3-4 確認を究める

4 効率

 4-1 時間で仕事しない
 4-2 段取りにこだわる
 4-3 合理性にこだわる
 4-4 スピードにこだわる

5 発言

 5-1 明快に表現する
 5-2 安易に話しかけない
 5-3 同じことを2回聞かない
 5-4 禁句を使わない

6 改善

 6-1 空白時間を作る
 6-2 不満を力に変える
 6-3 先手を取る
 6-4 良い失敗をする

7 演出

 7-1 余裕を見せる
 7-2 情報を操る
 7-3 代表者になる
 7-4 実力を付ける





80日で変わる「店長候補」指導要領
~バイト感覚、万年店長候補を卒業する28STEP~
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「店長候補」に一体何を教えるのか
STEP3

「店長候補」に一体何を教えるのか

対象:中核スタッフ~店長候補生
趣旨:はじめに


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80日で変わる「店長候補」指導要領
~バイト感覚、万年店長候補を卒業するための28の約束~


PDF版 945円


1 意欲について
1-1 意欲を教える
1-2 自覚を示す店内行動
1-3 仕事をどうやって覚えるか
1-4 最初が肝心 
1-5 問題なタイプ
1-6 指導要領の使い方
■ 想定される指導内容


2 信用について
2-1 指導の前提
2-2 理解の基準
2-3 信用の条件
■ 想定される指導内容

3 基礎について
3-1 オペレーション指導のコツ
3-2 雑用を頼む
3-3 報連相と言うけれど
3-4 今までの総括をする
■ 想定される指導内容

4 効率について
4-1 拘束感覚を凌駕する
4-2 目的に立ち返る
4-3 現状維持から脱却するために
4-4 作業の合理性を追求する
4-5 「スピード」に絶対の自信をつける

5 発言について
5-1 仕事中の「発言」を意識する
5-2 店長を目指す人の「言葉」
5-3 意識の問題にアプローチする
■ 想定される指導内容

6 改善について
6-1 「自分で考える」前提
6-2 「自分で考える」の段階
6-3 問題意識の問題
■ 想定される指導内容

7 演出について

7-1 立ち位置をはっきりする
7-2 人に指示を出す

7-3 肩を並べる
7-4 店長業務を代行する


以降順次更新中。
意欲そのものは他人には見えない
前にも同じようなことを書いたと思いますが、「やる気」とか「意欲」とか、またはモチベーションが高い、低いというような言い方も同じですが、こういうものは何を基準に判断しているかが案外不明確だと私は思います。

ふつう、やる気がある人というと、声が大きくて言うことがはっきりしていて元気、いつも積極的に質問したりコミュニケーションを取ったりするようなタイプで、実際仕事の覚えが早く手際もいい……とこんな人をイメージするのではないでしょうか。

しかし、よく考えてみるとこれって「やる気」といったことというよりも、すでに本人の能力というか、スキルそのものと言えないでしょうか。結果的に仕事に必要な素養というか、資質を挙げて、それを「やる気があるからだ」と見た側が思っているに過ぎないのではないか、と感じます。

たとえば、採用されて最初の段階で、自分の意気込みを精一杯伝えるために意識して元気な声を出したり、何かと言えば「はい!頑張ります!」というふうに答える、こういう態度の人は、ふつう「やる気がある」と判断されやすいと思います。しかし、あえて少しシニカルに言うと、それはその本人が「やる気」をアピールするスキルをあらかじめ持っているからできる態度だとも言えます。一種のパフォーマンスです。

逆に言って、少し内向的だったり人見知りする人や、要領よくポンポンと会話ができないようなタイプの人の場合、それが「だからやる気がない」ということになるかというと、単純にそうとも言えない気がします。こういう人の中にも、他人からは分かりにくいけれども内面では非常に真剣に仕事しようとしている人や、何か目標があって、熱意をもって頑張ろうとしている人は多くいるのではないかと思います。
意欲の表明は技術である
意欲そのものは他人から見てもよく分かりません。もちろん、長くいっしょにいて、その人なりの考えや性格を理解すればある程度は分かってくるかもしれませんが、少なくとも採用初期の段階で「やる気がある」「ない」という判断は本当はできないだろうと思います。

実は、たいてい雇用する側が「やる気がある」とか言っているのは、

(1) やる気を「表現する」技術をあらかじめ身に付けている

という意味のことを指しています。それと、同時に

(2)あらかじめ実務に耐えられる能力を持ち合わせている

ということも含まれます。仮に意気込みだけ立派に見えても、作業をやらせたらどうしようもない、というタイプの人では結局「そのやる気はウソだろ!」という話しになってしまいます。

つまり、やる気がある人と呼ばれるのは、実際には「十分に実務に耐えられる見込みがあり、かつ意欲的な態度や動作を示す技術も持っている」人です。

それで、見て分かるとおりこれらは本人の内面的、精神的な問題というよりは、どちらかというと外観的、技術的な問題であるとも言えます。ということは、(もちろん、最初からこういったスキルを身に付けている人を採用すれば楽ですが)初期の段階で「どうも、今ひとつやる気が感じられない」と思える人であっても、理屈としては、何らかの指導によって少なくとも「やる気が感じられる人」に修正することは不可能ではないということです。
動作主義
もちろん、実際にお店でのOJTによって「やる気」とか「意欲」とか、そんな問題まで面倒見れるか、というのも理解できます。ほとんどのお店では、いわゆる「指導」といえば実際の作業のやり方を覚えてもらう、という意味ですから、まさか、やる気を「表現する」技術そのものを研修とか指導過程に含めるべきだと考えるお店はたぶん稀だと思います。こう書いている私も、理屈としてはそうだが実際には非常に難しい指導であることは承知しています。

なのでその代わりに、もともと「やる気がある」人を募集して集めようと考える。または、店長さんなどの人柄や熱意を訴えることによって、本人のモチベーションや意欲、つまり内面的な傾向そのものに影響を及ぼすことで、結果的に態度や動作を修正しようとするわけです。こっちの方が比較的簡単な気がするからです。

これがいけない訳ではありません。むしろこれは前提的に大切なことです。初めからそういう人を採用できればそれに越したことはないのです。

しかし問題は、こういうアプローチだけでは必要十分な質のスタッフさんを必要な数集めきれないということでしょう。ですからどこのお店も「人が育たない」と言って困っているわけですね。

そこでやはり考え方を少し変えて、極端に言うと、実際にその人に意欲があろうがなかろうが、少なくとも他人から見た場合に「やる気があるように見える」ためにはどういった言葉遣いや、動作ディテールが必要なのかということを「教える」必要がある、という前提で指導過程を作ったほうがよいと思うわけです。
意欲を表現する動作
「意欲なんて本人の意識の問題だから、教えようがない」と考えている方や「教えると言ったって、大切な点が多くありすぎて教えきれるものではない」と感じている方もいらっしゃるかもしれません。しかし、実際には心象として「意欲」が感じられるために必要な動作は、あらためて数え上げればそれほどたいした数ではないようにも思います。たとえば

(1)入店時のあいさつを元気にする
(2)仕事を「教えてください」という意思をはっきり伝える
(3)自己紹介を積極的にする、仲間の情報も得られるようにコミュニケートする
(4)「いらっしゃいませ~」などの当然のお声かけを他の人以上に頑張る
(5)教わったことを自分でメモなどして、確実に身に付ける
(6)暇だから、指示がないからといってボーっとしない
(7)自分なりの勝手な判断だけで仕事を進めないで、適時指示を仰ぐ


おそらく、仮に以上の点だけを注意して行動しただけでも、最初の段階では十分「やる気があるな」という印象を与えることができると思います。

逆に言えば、仮に本人が本当は全然やる気なんか持っていないとしても、上の点を「動作として」遜色なくできれば、ごく初期段階でいきなり「意欲がない」というような悪い評価を受けることはほとんどないでしょう。もしかすると時とともに本音が露呈する可能性はあるかもしれませんが。

お店で採用される人というのは、ほとんど社会人経験のないアルバイト感覚の人も多くいるわけですから、もし本人がこういう動作にまったく無頓着だったとしても、それが即「意欲がない」ということにはつながらない場合があります。

周囲に合わせて遠慮しているだけかもしれないし、本人がそういう知識を持っていないだけかもしれません。その場合、新しい仕事を始める際にはこれくらいの動作は常識的にすべきものだ、ということを先に提示することによって本人の意欲を掬い取ることができる可能性があります。

最終的には本人にどの程度意欲があるのかを判断しなければならないとしても、まずこういった動作を「知っているかどうか」だけで振り分けてしまうともったいないと思うのです。
意欲の判断
以上のように、意欲そのものをどの程度強く持っているか、という問題と、それをどの程度うまく周囲にアピールできるかという問題は実は区別されるべきだと私は思います。

ただし、やはりこれから先長く勤めていただくには、もちろん本人が持っている意欲そのものを問うことも重要な問題ではあります。言い方は悪いですが、たとえばこの点、あくまでもアルバイトとして採用する学生さんやパートさんだったら、それほど支障はないかもしれません。とにかく指示通り動ければ一応の合格点を与えることもできます。

しかし、特に社員化を前提として雇用する場合や、将来お店を任せる立場になることまで視野に入れて採用する場合には、意欲(実際には意欲と言うよりその人の考え方の傾向と言った方がいいかもしれませんが)とか意識といったもの自体をある程度見極めたいと考えるのも当然でしょう。

単に性格とか感情の問題にしてしまえば本人任せにするしかありませんが、私がいつも以下のような手法で判断しています。

初期的な研修の場で、指導の一環として

「どうすれば意欲というものを持てるのか」

ということに一応の解説を加えます。つまり「意欲」を私なりに定義します。

前に同じようなことを書いたと思いますが、仕事に対する意欲というのは、結局のところ

「自分がそもそも持っている働く目的(つまり動機)」

が原動力となると思います。明確に言葉で表現できないとしても、仕事をしようと応募してくるからには多かれ少なかれ働く動機を持っているに決まっています。

それが本人にとってたいしたことではないか、それとも強い願望や欲求からきているものか、または、逼迫した事情があって動機が凝り固まっているとかいう場合もあり得ますが、どの程度であるにしろ、まずそれを意識させます。本人が働きたい理由、働かなければならない理由をあらためて考えさせます。

本人が自覚的にこれを考えれば考えるほど、動機は強化されるように思います。言い方を変えれば、働くということそのものに一種の「覚悟」を持たせるということです。
コンビニへの地震の影響について
幸い私どもが運営する店舗では一部商品破損程度で大きな被害はありませんでした。報道で見る限り本当に悲惨で言葉もないくらいです。地震のため亡くなられた方々のご冥福をお祈りいたします。また、被災地の一日も早い復旧を願います。


コンビニでは被災地を除けば基本的な流通体制は何とか維持されています。しかし、特に一括して制限や規制がなされているわけではなく、原則各店からの発注に基づいて順次納入されているようですが、震災直後から何がいつ納入されるか全く読めない状況が続いています。

都内では一部商品の欠品、品薄が続いています。

主な品薄商品は、

・乾電池、懐中電灯、ガスコンロ用ボンベ、トイレットペーパー、ティッシュ
・中食品、特に食パン、菓子パン、おにぎり、弁当など
・牛乳、たまご他生鮮品
・水、特に2リットル等大容量ペットボトル
・カップめん、カロリーメイトなどの機能食品

などです。ただ、地震から1週間が経過し、少なくとも私がいる都内近辺では緊急的な需要のピークはすでに過ぎ去った感があり、お客様の動揺、混乱はほとんど落ち着いているように思われます。今後はむしろ商品自体の生産よりも流通上必要なガソリン等の供給停止による流通の全面的なストップといった事態が懸念されますが、今のところ体制は復旧しつつあるという印象です。

あと、平時提供している各サービスも休止が増えています。チェーンごとに差はあるかもしれませんが、概ね

・宅配便取次は被災地宛は受付不可、他地域は日数がかかる
・ATMはトラブルが多い、休止金融機関の取引はできない

などの制限がありますので、利用の際はご確認が必要です。

あと、各チェーンで独自の「募金」活動を展開していますが、通常レジの脇に置いてある募金箱に投入する以外の方法で募金できるようになっているチェーンが多いですので、できればそちらをご利用いただいた方が確実だと私は思います。

以上、直近の様子を私の知る範囲に限りご報告しました。



あと気付いた点を以下に記載します。

※ コンビニ加盟店ではおそらく欠品が多いことを見越してすべての商品を過剰に発注しているところが少なくないと思われます。今後の見通しが立たない状況下ですので、非食品についてはまだしも、日持ちしない食品の無為な過剰発注は流通の混乱と品不足を増幅するので避けるべきと私は思います。

※ 大手コンビニ本部は自前の流通を用いて被災地への支援物資の供給を並行して進めている模様です。それは適切な対応と思います。ただそれとともに、各チェーンにて被災された加盟店に対する措置が心配です。私ども被災地以外の加盟店としても協力できる部分があればと思いますので、今後速やかに被害の大きい被災地の加盟店への救済措置を本部より発表していただくことを望みます。

※ あと、各加盟店では、お店の中にいると案外外部の情報が入ってこないです。自前でインターネット環境があるお店の場合、ネット上で情報を取れるので良いのですが、パソコン等がないと加盟店はマスコミ等のリアルな情報から遮断された状態になります。スタッフの不足等で長時間お店にずっといなければならない店長さんなども多くいると思います。本部様自体もかなり混乱しているとは思いますが、本部と直通しているお店のコンピュータ上で一般の外部情報も配信あるいは適時連絡してあげられないものかと思います。

※ 特に留学生の一時帰国が活発なため、都心部を中心にアルバイトスタッフさんの不足が深刻ですので、各店でオペレーションの不行き届きが発生すると思われます。私どもが言う立場ではないですが、お客様のご理解ご協力をお願いしたいのが本音のところです。

※ 緊急体制の確認は各店がすでに行っていると思いますが、抜け落ちやすい部分として何か発生した場合の「緊急避難先(学校や公共施設)」の再確認が必要と思います。たまたま来店していたお客様への伝達、誘導については原則、お客様がお住まいの住所地によって避難場所が異なる場合がありますので、あらためて確認しておいた方がいいと思います。住所地の異なる場所へ避難すると、後でご家族などとの合流が困難になる可能性があるそうです。


まだ余震と思われる地震が各地で続いており、予断を許さない状況ですが、こういう時こそ平常心を忘れずに、各お店さん、店長さん、アルバイトさんも含めて、各自できることを協力して乗り切りましょう。
建前のストーリーは崩す
ところで、私は少し意地悪く、あえて相手の動機のストーリーを崩すような方法を試みることもあります。たとえば

「お店の経営に興味があって、勉強したいから」

というのは非常によく聞かれるいわばお約束のような動機ですが、こう言っている人に、わざと

「コンビニなら、お金ためて加盟すれば、勉強しなくてもすぐ経営できるよ」

と言ってみます。すると、

「まあ、それはそうなんですけど、どういう仕組みになっているのか知りたいので」

とか答えるので、

「それは、FC本部の説明会に行けば詳しく教えてくれますよ」

と言ってみます。すると、

「でも、経営とかよく分からないので勉強させていただきたいと思います」

と言うので、
「じゃあ、簡単な経理とか会計の勉強ぐらいはもうしたの?」

という感じで問い詰めていくと、たいていしどろもどろになります。

つまり、一応自分なりには真面目に考えて答えているのでしょうけど、結局、本音と言えるような深い動機にまで考えが至っていないのです。このままでは意欲につながるような意味での「有効な動機」には至りません。
意欲=動機×規準
さて、動機を素直に見つめられるようになったとして、次に、今度はお店での仕事そのものに「目的」があるということを意識させます。仕事として何を求められているのかということです。

これを最初はごく抽象的にですが提示します。他のところでもこの言葉を何度も使っていますが、私は仕事そのものの目的とか、提供するサービスのあり方などのことを「規準」と呼んでいます。つまり、意欲と言ったって本人が本人なりの考えで勝手に頑張れば足りるわけではなくて、当然に「規準」に沿った仕事を提供しなければ目的は達成されないんだ、ということを説明します。

動機は自分が仕事をする目的、規準は仕事そのものの目的であり、この両方が明確に区別されて意識されるほど、意欲は大きくなると私は考えます。

そこで、これは特に店長候補の方とかに限りませんが、この2つの質問を同時に投げかけます。

「あなたが自分が仕事をする目的はなんですか」
「では、この仕事そのものの目的はなんですか」


と。この2つの質問は、最初はいわば対立的なものとして認識させます。

ところで、こういう話しに積極的に乗ってくるタイプの人は非常に指導しやすいし、こちらの意図に沿った仕事を提供してくれる可能性も高いです。つまり、こういう話しに自分なりにも興味を持ち、ある程度真面目に考えたりしてくれる人こそ、まさに私が思う「やる気がある人」なわけです。

さて、この両者をある程度明確にしたところで、結局、

意欲と言うのは「動機を達成するために、規準を達成しようとすること」なのだ

と説明します。あなたが仕事で得ようとしているものを得るには、仕事そのものの目的を踏まえて、それを達成することが(手段として)必須なのだ、と認識させるわけです。

おそらく本当はもっと複雑な要素が絡んでくるとは思うのですが、「動機→規準」というふうに単純化したほうが本人の意識がはっきりするので良いと思います。
店長候補の動機
社員採用などの場合には、当然前もって志望動機といったものをかなり整理して考えているはずです。だからあらためて動機を聞くなんて必要ないだろう、と思うかもしれませんが、実はそうでもありません。

むしろ、そうやってあらかじめ考えを決めて入ってくる人ほど、そのストーリーを疑ってかからないといけないのです。

典型的な例では「将来お店をやりたいから仕事を覚えたい」とか「御社は人材の育成に力を入れているので勉強になると思って」とか「御社の考え方に共感したので、その一員として貢献したい」とか、それなりに考えた耳触りの良い動機を言ってくる可能性が高いと思いますが、前提的に応募の段階では

「どう言ったら採用される確率が高いか」

ということを優先して考えますから、ウソとまでは言えないにしろ、それが必ずしも本音でないことは往々にしてあり得ます。

そもそも就職先を探している人というのは、平常心とは言い難い切迫感や焦燥感を持って活動していますから、ようやく採用が決まり、働きだしたところで初めてふっと気が楽になり、自分の真意を見つめる余裕が出てくるものだと思います。

その時点で落ち着いて考えてみると、たいてい、応募前に考えた志望動機は、自分の素直な気持ちをそのまま言い表しているとは言い難い、ということに気が付くのです。

アルバイトさんの場合はむしろ素直に自分の動機を言うので分かりやすいのですが、社員採用とか店長候補となると、逆に本人があらかじめ動機のストーリーらしきものを想定していることが却ってじゃまになるわけです。

このような状況で本人が言った動機のストーリーはたいてい非常に表面的なものにすぎず、よって本音ベースで仕事の規準をそこに組み込むことはできません。すると、立派なことを言ってる割には仕事ぶりがそうでもない、一体何を考えてるのやら……という印象になります。

「結局、やる気がないんでしょう?」

という話しになってしまいやすいのです。

しかし、だからと言ってすぐに本心を答えられるようにしろ、というのも難しい注文ですので、

「まあ、もう少しじっくり考えてみれば?」

というくらいでその場はいったん収めます。

社員候補さんというのは、たいてい自分でも何がしたいのか本当はよく分からないまま入社してくることが案外多いものです。人員的に余裕があるのなら面接などの段階である程度見極められればベストですが、いったん雇用してしまってからでも、動機についてはある程度時間をかけて何度も自問自答する機会を作ってあげることが必要でしょう。
意欲をはき違えている人は、こういう話しを嫌う
一方で、たとえば具体的な作業についての指示や指導ならそれなりに素直に従うけれども、こういう少し抽象的な話、または、「自分が働く目的」というようなある意味でプライベートな問題に足を踏み入れるような話をすると、なぜか非常に拒絶的な反応をするタイプの人などもいます。こういう人だと、その後の指導が困難でコントロールも難しくなります。

必ずしも今実務能力が高いか低いかとは関係ありません。また、この時点で拒絶的な感じを醸し出す人というのは、先述のような「やる気や意気込みをアピールする能力」に仮に長けていても、それが本当に意欲的であることを証明しないので注意が必要だと思います。

仮に、ある意味で本人としてはそれなりの意欲を持っているとしても、その意欲というのは「自分なりに頑張る」という意欲でしかありません。この場合には「どういうふうに、どれくらい頑張るか」は自分の勝手であって、それを他人からとやかく言われる筋合いはない、というような感覚を持っていると思われます。

つまり、これは求められている「規準」との整合性を考慮していないということです。

実際に社員さんや店長候補の方を雇用している人なら想像がつくと思いますが、はじめから店長として採用して、いきなり店舗を任せ切るというような場合なら「君の考え通りにやってくれて構わない」というやり方もあり得るかもしれませんが、少なくとも店長候補のような立場の人に許される考え方ではないでしょう。

こういう人は、最初のうち、たとえば店長になりたいとか言って、いろいろ作業レベルのことを習ったり覚えたりしている間はそれなりに頑張っているように見えるのですが、いざ、少し責任ある立場や役割を与えようかという頃になって、

「私の考えと違う」
「やっぱり自分にはムリみたいです」

というようなことを言いだす可能性が高いです。まあ考え方の違いがあるというのはある意味で正当な理由なので別に責めることもないので、それならそれで早めに言ってくれればムダな指導や努力を強いる必要もなかったのに、そういう雇用者側の意図との「ズレ」を持ったまま勤務し続けてしまうことがむしろ問題なのです。
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