店長力 > 2006年11月
いらっしゃいませ(^^)
店長の仕事を考える、コンビニ店長の店舗運営マニュアルブログです。
最新記事です。 よく読まれた記事です(8月)

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ありがとうございます!
ありがとうございます。

「店舗運営 7つの重大な勘違い」

無事、デジタル書房にて掲載させていただくことができました(^^)

さらに嬉しいことに、「売れました」という連絡メールがちらほら・・・おかげさまで、予想以上の反応に少しテンションが上がってしまっています><

掲載直後にもかかわらずお買い上げいただいた方は、たぶん、いつもこのブログをお読みいただいている方かなー、などと想像しています。本当にありがとうございます。

もしよかったら、読んだ感想など聞かせていただけたら非常に嬉しいです。あまり具体的な話はできないかもしれませんが、せっかく掲示板も付けたので、お店のこと、仕事のこと、愚痴でも何でも気軽に利用していただけたら、と思っております。

あらためて、いつも私の拙い文章をお読みいただいているみなさんに深く感謝いたします。これからもよろしくお願いしますm(_ _)m
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OJTは難しくない  ~人を育てる~
STEP2

「OJTは難しくない」

対象:初級スタッフ~指導担当者向け
趣旨:はじめに

1 新人教育を見直そう
1-1 初期研修の準備と導入
1-2 指導担当者と協力体制
1-3 新人教育は誰が行うか
1-4 評価とサポート

2 指導スタイルを使い分けよう
2-1 初期研修時の指導スタイル
2-2 指導スタイルのプロトタイプ
2-3 指導スタイルの推移
2-4 指導スタイルの表明

3 指導を継続しよう
3-1 人員サイクル
3-2 初級者へのOJT
3-3 中級者への継続指導
3-4 上級者へのアプローチ

4 指導の全体を整理しよう
4-1 OJTの理想と現実
4-2 何をやらなくていいのか
4-3 何から教えるべきか
4-4 何を教えるべきか

5 ところで、OJTとは何か
5-1 OJTの定義
5-2 OJTの目的
5-3 OJTとOFFJT
5-4 IJTを想定する

6 教える人を増やそう
6-1 トレーナーを作ろう
6-2 人が育つ環境作り
6-3 トレーニーの動作
6-4 トレーナーのスタンス

7 指導力とは、何か
7-1 ツールと定型化
7-2 指導にまつわる問題
7-3 指導とは、要するに何か
7-4 指導者の心得

8 人を育てる
8-1 人を育てる、とは
8-2 役割期待の自覚
すべては最初の一瞬で決まる
お店に新人さんが入ってくると、新鮮で、変化があって面白いものです。既存のスタッフさんも気が引き締まるし、「後輩が一人できる」と考えれば意欲も沸くものです。せっかくのこういったチャンスを、お店の雰囲気や、スタッフさんのやる気を向上するほうに利用できると望ましいのですが、現実にはなかなか、うまくいかない場合もありますね。

ところで、たいてい、新たに採用されたスタッフさんは最初の日、とりあえず出勤してくると事務所に通され、店長さんとしばらく雑談をした後、 

「・・・じゃ、やろうか」

と言われて、制服を渡されます。すると、まずこの雑談のような部分というのは、いったい何でしょう。文字通り雑談と思っていてよいのでしょうか。それとも面接のやり直しなのか、準備なのか、オリエンテーションなのか・・・

新たに採用されたスタッフさんの初めての出勤日、期待と緊張に胸を膨らませてお店に入ってきた瞬間・・・もし、良好な指導を施して、順調に働いてほしいと願っているなら、何よりもこの瞬間は最高度に重要な瞬間であるはずです。だとすれば、どういう準備をし、どういう話をすべきか、といったことくらいはある程度決まっていないとおかしいでしょう。ところが、その重要な導入でのオリエンテーションは、実はしばしばないがしろにされます。往々にして、お店側が指導を始めるための準備をする間の、「場つなぎ」のための雑談だったりします。これでは無駄もいいとこです。

「初日は少し早めに来てくださいね」

というのはお約束ですが、せっかく早く来たのに意味の薄い雑談で費やされたと思えば腹が立つでしょう。

それどころか、往々にしてこういうことになります。たとえば、

「あれ?あ、今日からだったっけ・・・」

みたいな。相手にしてみれば

「えーーーーー!?」

です。その時点で、新人さんの期待と緊張は、いきなり不信感と徒労感に変わります。今から働こうと思って来たのに・・・本当だったら、大歓迎されてもおかしくないです。それが、こんないい加減な対応かと。そこですでに、少なくとも相手はお店側をナメます。

「その程度の職場か・・・」

と。その後、仮にどんなに厳しく注意されようが、逆にどんなに丁寧に親切に指導してもらおうが、すでに心底は見透かされているのです。

アルバイトさんだと、採用後、数日でいきなりバックレというのも決して珍しいことではないでしょう。

「仕事を何だと思ってるんだ!」
「社会人としての常識がない!」

などと、そういう相手を責めることもできますが、どうも、そのようにばかり言っていられない気がします。もしかすると、むしろ相手のほうが

「仕事するに値しない!」
「雇用者としての常識がない!」

と思った結果かもしれないのです。
さあ、指導開始・・・の前に
店長さんが指導を行う場合と、指導係のような担当スタッフさんが教えてくれる場合、または、たまたまその日シフトに入っている先輩格のスタッフさんが業務をこなしながら指示、説明してくれる場合・・・といろいろありますが、いずれにしても、ほとんどのお店では、新人さんに対する初期的な指導の内容や手順は形が一応決まっていると思います。

きちんとマニュアルに則って、とはいかないとしても、少なくとも今までの経験則から最初に教えるべき作業というのは決まっているものです。コンビニだと、多くの場合

○ サッキング(商品を袋に入れる動作)
○ レジの操作

の説明から始めます。ところが、まったく何も知らない初日の新人さんをいきなりレジに立たせると、それはまさに「実践」になってしまい、お客様に迷惑がかかったり、説明が途切れ途切れになって指導がぜんぜん進まなかったりします。

そこで、お店によっては、いきなりお客様に接するのを避けて、お店の雰囲気に慣れること、同時に、動作や態度などをチェックするために接遇以外の作業を先にやらせるところもあります。すると、

○ フェイスアップ
○ 店頭、店内の掃除

くらいが最初のメニューとなります。ただし、どちらにしろ制服を着てお店に出て、お客様の目の届くところで行うことになりますから、多少なりとも支障が出てきます。

「~は置いてますか?」

と聞かれても、対応できません。接客用語もそこそこに、サッと走って店長に助けを求めたりします。そうかと思えば、黙ってお客様を待たせたまま、売り場を探し回っているうちに、お客様があきれてお店を出て行ってしまう・・・とか。

いきなり実践の場に投入する、それこそ、まさにOJTだと言えないこともないのですが、それにしても、「売り場に出て実践で」という時点までに、少なくともいくつかすべきことがすでにあって、それがその場しのぎのいい加減なやり方だと、その後の研修の進み具合にも、指導の受け入れ方にも大きな差が出てくることは間違いありません。

初期研修、試用期間中の作業内容はきちんと決まっている、というお店でも、今述べた、一番最初の「導入」のところは重要視されていない、はっきり決まってないという場合が案外多くあるような気がします。導入は導入で、すべき内容と方法論を考えてみるべきだと思います。
導入と休憩
新人さんの初期研修の際、あえて「導入」部分に時間をかける意味は何でしょう。たとえば

○ある程度緊張を解きほぐす
○自己紹介とか、プロフィールを交換し合う
○お店の仕事について、ごく大まかな説明をする

などが思い浮かびますが、これは本当に必要なことなのでしょうか。

また、逆にこの程度のことしか情報として与えないのであれば、きわめて不十分で不親切だと言えないでしょうか。他に話すべきこと、やっておくべきことは何か、と考えてみるべきで、仮にそれが、たいして思い当たらないのであれば、それこそさっさと指導そのものに入ったほうが時間の節約というものではないでしょうか。

たとえば、

○雇用契約書などの取り交わし
○基本的な勤務条件の提示
○最初に問題になりがちな現場的なルールの確認

といったものもありますが、私の意見としては、これらは必ずしも最初の導入の場面で不可欠とはいえない気がします。ごく本来的に言えば、これらは働く前に提示しておく必要があります。

再確認だとしても、それを導入の時点で言う意味はあるでしょうか。これらは、むしろ一つひとつを整理しながら、順次説明しても別段問題はないと思えます。

初期研修は、ぶっ続けで作業ばかりやらせても効果的ではありませんから、途中でたいてい休憩を取りますよね。正直言って、教えられている人に対する配慮というよりも、教えている側のほうが先に疲れるので、その休憩というのは、たいてい、どうしても無意味な時間になってしまいます。

「どう?仕事、やっていけそう?」
「・・・ハイ、頑張ります」

などという、取りとめのない会話に費やされます。

私の場合、たとえば雇用契約書の取り交わしはたいてい研修の途中で、そういう時間を使って行います。遅刻、欠勤とか、私物の保管とか、現場的な指示やルールもそういう時に提示します。しかもこれはあらかじめ決まっていることなので、口頭では説明せず、書いたものを読んでもらいます。その間に自分が休憩するわけです。
勤務初日、最初に伝えること
それよりも、私が最初に必ず伝えるべきだと思うのは、当たり前のようですが

今日何をどういうふうにやるか

ということです。つまり、いわゆる「本日の日程」です。これを最初に言うべきで、最初にそれがはっきり示されないと、新人さんは「何を求められているか」が、その都度その瞬間にならないと分からないので、動きにくく、理解も遅くなります。

「それくらい、当たり前に説明してるよ」

と思ったら、試しにそれを復唱させてみてください。すると、はっきり言って、驚くほどぜんぜん把握していない、ということが起こるのです。初日のスタッフさんというのは、それほど冷静ではないのです。

「はい、はい」

返事をするのが精一杯で、相手の言うことなどまったく耳に入っていない、という場合もありえます。おそらく、多くの場合実際に研修を進めている間にやっと落ち着きを取り戻すのです。だから、往々にして一番最初に言った、一番大切なことというのは記憶に残りません。すると、最初の導入時に、大切なことと思って具体的な指示や、心構えのようなものをいろいろ語って聞かせてもあまり効果が期待できない、ということになります。

また、お店側がそうであるように、本人も、最初の導入での説明なんて、たいした意味はない、というふうに考えて受け流している場合もありえます。

そこで、まず「本日の日程」をしっかり説明することを念頭に置いたほうが効果的だと思うのです。この前提的な確認をきちんとせずに、いきなり指導そのものに入ると、そこから先、その場その場で、1つ指示されて、1つ実行して、次にまた1つ説明されて、そのとおり実行して、というふうになります。

これは、教えられている側からするとけっこう疲れるのです。先が読めないからです。もっと言えば、これは

「その都度の指示を聞いて、何も考えないでその都度動け」

というような心理的なメッセージを植えつけるような結果になると思います。そもそも教育的によくありません。だから少なくとも、今日1日について全体の見通しをはっきり持たせておくのは大切だし、それをきちんと説明しておけば、新人さんも全体像を掴むのが早くなります。結果、落ち着いて話を聞ける態勢になるのも早くなります。

こちらが一番伝えたい、重要な点、心構えとか、仕事の目的とか、そういう話をするのも相手が落ち着きを取り戻して、冷静に話が聞ける状態になった瞬間が一番いいということになります。
研修の準備は万全か
ところが、しばしば、教えているほうが今日1日の指導内容について前もって考えていなくて、

「その時、その場で発生した作業」

をとりあえずやらせる、という場合さえあります。少なくとも、事前の準備は不可欠だと思いますし、本来を言えば、新人さんが、「おはようございマース」と言って出勤してきたその瞬間から、すでに指導は始まっていると考えなければなりません。

次に、もうひとつ最初に言うべきことは、

絶対やってはいけないこと

です。別のところでも言ったと思いますが、今から特定の作業を覚えるというときには、しばしば起こる典型的な禁止動作を先に教えておくことが有効なのです。

常識で考えれば当然というような事柄でも、実際、何度かお店で起こっているのであれば、いわゆる「非常識な動作」というのは繰り返し起こる可能性があると考えなければなりません。そういう問題点を先につぶしておくのです。

それによって問題自体を減らすこともできますが、仮に、同じ問題が起こってしまうとしても、説明せずに、実際に起こってしまってから

「何やってんだよ、そんなの当たり前だろ」

と叱るのと、前もって禁止動作について説明を加えておいて、

「あ、それはダメだよ。さっき説明したよね」

と言うのとでは、心象が180度違ってきます。こういった点も含めて、研修で大切なのは、むしろ事前の準備です。その場しのぎで後手後手の対応になるとうまく行きません。
周囲に知らせておくこと
指導することに慣れている人であれば、それなりのスケジュールを想定して、先を見通しながら研修を進めることができると思います。しかし、たとえば、一応の予定は念頭にあったのだけれど、既存のスタッフさんと作業がバッティングするとか、自分自身が急に別の業務が発生したために、予定通りの遂行ができなくなる、といった経験はないでしょうか。

これは、教える側が、自分ひとりで研修をやっているつもりになっているからです。たとえば、今からOJTをしよう、と思っていたのに、既存のスタッフさんが

「あ、ついさっき、もうやっちゃいましたよ」
「えー、○○さんに、やってもらおうと思ってたのに・・・」

となります。指導する側の計算どおりにことが運ばない。仕方なく、

「じゃ、これはまた今度」

となるか、もし予定通りに指導を進めるために、同じ作業をもう一度やらせるとしても、それは通常やる場合の状態ではないので、きちんと覚えられないのです。

典型的な場面をひとつ挙げると、たとえば

「いっぱいになったゴミ箱のゴミを集めて、収集所に出す」

というような作業を教えたい、と思っていたところが、直前に他のスタッフさんがすでにその作業をしてしまったために、集めるべきゴミがほとんど店内にない。となると、実際に行わせても仕方ないので、

「本当はいつもゴミがいっぱいになって困るんだよ。今はないけど・・・」

とか言いながら、「ゴミの集め方」を口頭で説明するようなことになります。ここと、ここにゴミ箱があります。ある程度、そうだなー半分くらいまでたまってたら、袋を取り出して、裏の倉庫みたいなところが収集場所だからね・・・

「分かった?」
「はい、分かりました」

ところが、次回同じ作業をしようとしたときには、

「もう、ゴミ袋交換したほうがいいですかね?」
「ゴミ箱のあけ方が分かりません?」
「袋からゴミを出すんですか?それとも袋ごと取り替えるんですか?」
「収集場所の鍵はどこでしたっけ?」

ということになってしまう。結局、前回説明したことが水の泡ということになってしまいます。

往々にして、教える側のあなたが、今日新人さんが来て、研修をしなければならないということを自分だけが知っていて、回りのスタッフさんに伝えてないとか、来る直前にその場で伝える、というのが習慣になっていると、研修はたいてい予定通りに進みません。
研修時のレジ対応
しばしばありますが、コンビニでレジを教えるとき、店長さんなど指導者と、教えられている新人さんの計2人が1台のレジを使って教えることになりますが、ともすると、それは他のスタッフさんから見ると

「今レジに2人いる」

というように思えます。通常の状態で考えたら、店内がそれほど混雑していないとすれば、レジに2人待機している必要性はないのです。だから、既存のスタッフさんは、「自分は3人目」なのであり、当然に、レジを離れて他の店内作業をするべきだと考えます。いつも、

「レジに突っ立ってるんだったら、あれやれ、これやれ」

と言われているスタッフさんにとっては、ごく自然な行動かもしれません。しかし、今は場合が違うわけです。

2人といっても、2人で1人分以下の作業しかできない状態なわけですから、頭数だけで判断されては困ってしまいます。

お客様から見ると、2人いるのにどうして2台のレジで分かれて対応しないのか、しかも、3人目のお前は、なぜレジをやらないで他の作業をしているんだ・・・と思えてしまいます。ですから、この場合はむしろ、いつも以上に「レジのフォロー」に注意を払いながら行動しなければならないわけです。

このように、周囲のスタッフさんが指導内容について知らされていなかったり、一応知っていたとしても、自分は担当していないからと無頓着でいたりすると指導に影響してくるわけです。それは結局、指導されている新人さんの足を引っ張っているような状態になってしまうわけです。

そもそも新人さんを、「自分ひとりで面倒見る」必要はないのです。むしろ、周囲のスタッフさんを新人指導の場に参加させ、巻き込んでいく、というのが研修の上手な進め方なのですね。
初期研修は、お店全体で行うつもりで
たいていOJTは1対1で行われると思います。原則的なスタイルとしてはそれでいいのですが、ただ、その他の人は無関係と考えるのがよくないわけです。その他のスタッフさんも、今お店に存在している限り、そのOJTがうまくゆくように、協力する体制がほしいのです。

初期研修のとき周囲の人にまず求めたいのは、前で述べたように、指導内容と大まかなタイムスケジュールについて把握しておいてほしいということです。前で述べたように、最低限、指導に使う場所とか、実際行う作業が重複したり、二度手間になったりしないように配慮してほしいわけです。

そういった事柄から始めて、本当は、どういう面でサポートしてほしい、こういう点に注意して動いてほしい、というように指示を出しながら、

「指導者と被指導者をほったらかしにしないでほしい」

ということを自然なスタイルとして身に付けさせたいのです。

こういう習慣があると、いきおい、周囲の既存のスタッフさんも新人さんへの気遣いや、コミュニケーションにも気を使うようになってくれます。これが結果的に、新人さんから見た場合

「いいスタッフさんばっかりでよかった」
「このお店は、チームワークがあって、安心だな」

という印象にもつながってくるわけです。
新人さんはいつもいる
前に他のところでも言ったと思いますが、お店というところは、たとえば何年たっても同じ顔ぶれのベテランさんばっかりが働いているよりも、ある程度常に新しい人が入ってきたほうがいいです。流動的な人員環境の方が健全なのです。

その前提で考えると、お店に新人さんが入ってきて、初歩的な研修を受けている状態、というのは、お店にとって何ら特殊な状況ではありません。むしろ、いつも誰かしら、新人研修を受けているのが通常の状態ということです。

 しばしば、店長さんはじめ、お店で働いている人は、

「スタッフさんがみんな、ある程度仕事ができるようになった状態」

にすることを想定してお店のオペレーションや指導体制を作ろうとします。しかし、それはそもそもの前提が間違っているわけですね。そうではなくて、たとえば、

○ 2割の上級スタッフ
○ 5割の中級スタッフ
○ 2割の初級スタッフ
○ そして、1割の新人さん

というふうに、各レベルのスタッフが常に存在する状態が、ずっと続くと考えなければならないのです。その想定でお店作りするべきなのです。
抱え込まないほうがいい
あなたが今入ってきた新人スタッフさんの指導係になったとします。初期のOJTをこれから担当するとします。だとしても、むしろ、教えられる被指導者の心理を考えてみると、もちろん、直接いろいろ教えてくれる指導係の人が、いい人で、説明も上手なほうが良いに決まっていますが、その指導係以外の人が、自分のまったく無関心で、声もかけてくれないし、気にしてもくれない、という雰囲気だったらどうでしょう。

「何だか、職場の雰囲気悪いな」
「このお店で、うまくやっていけるかな」

という心配ばかり先にたって、教えてもらうどころではなくなってしまうかもしれません。

すると、余計に指導係の人に負担が集中していきます。

中心となって作業そのものを教えてくれたり、分からない部分があれば的確に質問に答えてくれたりする担当者が確保されているのはよいのです。仕事のことを聞くには、誰彼構わず質問するのは、タイミングとか、きっかけとかがないとなかなか難しいかもしれません。そういう限りにおいては、「私の指導係の先輩」がいてくれたら、ある程度気を使わずいつでも質問なり、話がしやすいです。

けど、他の人ともフランクに話せるし、みんなが自分を応援してくれて、仲間として扱ってくれる・・・このほうが、指導係の人の負担は減ります。

また、もっと大切なことは、このほうが、

職場として見たとき好感が持てる

ということです。新人さんにしても、たとえば、直接仕事とは関係ないけど、情報として知っておきたいこととか、働いていく上で内心気になっていること、そういったものがあった場合、指導係の人に直接聞くのがはばかられる場合もあるでしょう。なぜなら、指導係の人の、自分に対する心象を害してしまったら、それは多かれ少なかれ、自分に対する評価に影響するからです。

あんまりへんなことは聞けないし、下手な言い方をして、

「態度が悪い」
「生意気」
「覚えが悪い」

ということになってしまったら大変だからです。たとえば、指導係の人の説明がイマイチ分かりにくかったとしても、あんまり突っ込めませんよね。また、余計なことばかり話して

「不真面目」
「仕事に身が入ってない」
「言われた通りにやらない」

と思われたら困ります。

ふつうは、時間が解決してくれるのを待ちます。自然に少しずつみんなと仲良くなって、こういう部分はこの人に確認すればいいかな、などと気を使いながら聞くともなく聞いていきます。

指導係の人がもし、それらすべてに配慮して単独ですべて提供しなければならないとすれば、これはかなり負担であるだけでなく、新人さんのほうも余計な気苦労が増えてしまう可能性があります。また指導係の人があんまり情報を独占して、

「私の言ったことだけ聞いて」

という雰囲気を作ってしまうと、息が詰まります。そんな必要はないのですし、指導係の人があんまり気負いすぎるとむしろ逆効果になることがあるわけです。
指導内容の統一
ただし、です。こと今必要な「作業の習得」に限って言えば、それは、周囲のいろんな人が「ああだこうだ」と口を出すのは逆効果になります。

ワンボスの原則というのがありますね。つまり、指導に限らず、指示、命令その他、直接的に従うべき人は常に一人であるべきだ、という意味です。

たとえば、職場でのマナーのようなもの、または、人間関係のようなこと、こういった付属的な情報は、誰から聞いても悪いということはありませんが、今習得しようとしている作業そのものについて

「私はこう思う」
「いや、私はこうやってる」

というような、錯綜した情報を与えるべきではない、といえます。主にそのために指導係というのがいるわけです。

原則として、指導係以外の人は作業のやり方そのものについて横からチャチャを入れるようなことは避けなければなりません。たとえ、店長さんでもです。

また、新人さんに何か直接質問されたとしても、「指導係の人」の考えと一致した情報を提供しなければなりません。

本来を言えば、お店の初期研修で行われる内容は、そもそも統一された内容で、手順も基本的な考え方も、誰に聞いても揃っていることが望ましいのです。しかし、現場ではどうしてもディテールの誤差、言い方の違い、それぞれのスタッフさんの興味の偏りや考え方の傾向、といったものが出てくるので、ともすると、ごく初歩的な作業でさえ、新人さんからすると

「いったい、どっちなんだよ」
「誰の言うことを聞いたらいいの」

と思うような場面が出てきてしまいます。

指導係の人は、この点だけは注意しなければなりません。とともに、周囲の人も、このような指導係の立場を理解して、言うべきことは言い、言わないでいいことは言わない、という認識を持って新人さんと接する必要があります。

ただ、こういう認識は、自分が

「指導」というものを経験して初めて生まれる

ものではないかと私は思います。そもそも指導という業務を経験する機会がなかった人は、いつまでたっても無頓着な態度で平気なのです。となると、単純に、お店の中に「新人さんの指導や、日常的なOJTを経験したことがあるスタッフさん」が多いほうがいいでしょう。だから、特殊業務にしてしまわないで、たとえばお店にいるスタッフさんみんな指導経験があれば、人が育ちやすい環境になります。
趣旨
お店では、スタッフさんをどう動かすか、どう育てるかといったテーマは非常に重要なテーマだと誰もが思っていることでしょう。それにもかかわらず、指導、育成というと難しい問題にも思えますし、日常どうしても後回しになりがちです。

しかし、お店で実際に行われるのはOJTが大部分を占めます。現場でのOJTは一部の管理者だけが行うものではなく、誰でも参加することができます。それによって、多くのスタッフさんが周囲に積極的に目を向けることや、指導する立場に自分が立つことであらためて業務に対する理解を深める機会を持つことができます。指導技術の向上もさることながら、各スタッフさんが早い段階でそのような姿勢を身に付けることには大きな意味があります。

また、そのような環境が整ってゆく過程では、管理者の負担が漸減し、店長さん自身の指導スキルも大幅に向上すると考えられます。ここでは、単にスタッフさんをどう動かすか、どう育てるか、という観点を超えて、人が育つお店の環境作りなどにも言及できれば、と思っています。

「OJTは難しくない」 目次へ
OJTは例外的な業務ではない
今、多くの企業で、現場的な知識の伝達、習得が十分に行き届かないために、せっかく熟練したノウハウやスキルが蓄積されない、といった問題がクローズアップされています。それは、ひとつには世代間の問題、職場の年齢構成の「中抜き現象」が激しいこと、また、転職に抵抗感がなくなってきた、といった理由もしばしば指摘されます。

それもそうなのですが、私が思うのは、そもそも「指導」というものについての感じ方の問題です。

中でもまず問題だと思うのは、「指導」というものが誰か特定の人がすべき特殊業務みたいに思われていることです。そのために、全体としてスキルを共有しようとか、知らない人には誰でも何でも教えようとかいう雰囲気が殺されてしまい、「我関せず」が正当化されてしまっている、という点が大きい気がするのです。

一般に、指導とかOJTというと、ごく初期の研修といったものだけを頭に思い浮かべます。それ自体問題であって、本来、指導とかOJTとは、働いている限りさまざまな場面で発生するものであって、職場に入ってしばらくするとなくなる、というものじゃありません。

しかも、そういう初期的な研修やOJTを行うとき、たいていの職場では、誰か特定の人を「指導係」として決めてしまいます。

もちろん、最初のうちは指導係みたいな役割の人がいたほうが効果的な面も多いことは確かです。ところが、むしろ、なまじ指導係を決めてしまうので、それ以外の人が

「ああ良かった。私の責任じゃない」

と思うようになりがちです。それに、指導係がいる手前、各自の判断で勝手に口を出しにくくなる、という面もあります。

こういう傾向があるので、指導というものが限定的で、特殊なものに思われがちなのではないでしょうか。

本来、誰が誰にOJTを施しても別に悪いということはありません。仮に研修等が体系化されていたとしても、それ以外の指導を行ってはならない、ということにはならないでしょう。

逆に言って、たとえば担当者がいたとしても、その人が行うべき「指導」というのは、ごく直接的で、部分的なものに過ぎず、全部その人がやるということでも何でもありません。
無関心が及ぼす影響
これは、いってみれば、こういう例と同じ現象かもしれません。

たとえば、ちゃんと法律があって、警察が治安を守るべきだから、一人ひとりの市民は勝手に私的制裁をしてはいけない。これは間違っていません。

ところが、それは、だから市民が他人の行為に無関心でいてもよい、ということではないはずですね。でも、ついそのようになってしまう・・・

人は、あるルールや体制が決まっていると、それに任せてしまうようになります。そのほうが日常的には楽だからです。教育は学校に責任がある、しつけは親の責任、国を守るのは自衛隊・・・ということになる。

また、なまじ法律があるために、法律に違反していなければ、誰も文句を言う筋合いはない、というふうに考える人がでてくる。

こういう流れにあると、無関心でいることがむしろ一番得策であるかのような雰囲気が出来上がってしまうことがあるように思います。

まあ世の中全般のことは別としても、少なくとも、職場でそういう傾向を放置して許してしまうと、

「私は指導する権限がないから、しなくてよい」
「指導は誰かの仕事で、私に責任はない」

という意識が蔓延してしまうように思います。要するに「人がなかなか育たない環境」になっていきますよね。
指導は誰かの仕事、ではない
お店で働く人の何割かも、おそらくこういう考え方を持っていると思います。いわゆる「指導」というのは上位の一部の人に課せられた特殊な業務であるという思い込みです。

従業員管理は、店長さんに責任がある。

確かに、それはそうです。

しかし、前で考えたように、初期研修に限定して考えても、そもそもお店にいる全員、決して無関係ではいられないのです。しかも、初期研修だけがOJTではありません。OJTだけが指導なのでもありません。

一口に「指導」と言っても、ごく広い範囲が含まれています。むしろ、現場でのOJTを有効に機能させようとすれば、できるだけ多くの人をOJTに参加させて

「指導する側の意識を変える」

ことに意味があります。だから、特定の人ではなくて、お店にいる誰もが、ある程度作業を習得した段階で、一番扱いやすい部分から経験してみるほうがよいと私は思います。その意味で、たとえば、新人さんへの初期研修を任せられるような体制を作ることが一番かんたんで、効果も高いと思うわけです。

より深い業務理解や、指導技術の向上もさることながら、周囲に積極的に目を向け、自然な知識や経験の伝達を阻害しないような心構えを持つこと、早い段階でそのような姿勢を身に付けることに大きな意味があります。
初期研修に、指導力など要らない
しばしばスタッフさんは、現場におけるOJTにしろ、人に業務を教えるためには、きわめて高い実務能力と同時に、いわゆる「指導力」というものが備わっていなければできないと思っています。

店長さんなどもそう思っていることがあります。実際、特に新人さんへの初期のOJTは、店長さん自身がすべきだ、という意見はしばしば聞かれます。

しかし、きっぱり言うと、私はそれには賛成しません。

私は、一口に研修、指導と言っても

○ 誰でもできる指導
○ 特に指導力が必要なもの


の両方あるはずだと思います。そして、語弊を恐れずに言うと、新人さんへの初期のOJTに高い指導力など必要ない、ときっぱり考えたほうがよいと思うのです。

もちろん、指導する側のスキルやキャラクターといったものが相手に影響を与える面があるのは事実ですし、指導力が高いほうがいいに決まっています。しかし、特殊に高い指導力がないと、何も指導することはできない、なんてことはぜんぜんありません。

少なくとも

「自分は、他人の指導といったものには無関係だ」

ということにはならないし、教えるという業務は、レベルの差はあれ誰でも行う必要があるものと考えるべきだと私は思うのです。

そもそも、自分が働いていて、そこに新しい後輩が入ってきたら、先輩としてそれなりの態度で接したいし、知っていることはなるべく教えてあげよう、と思うのはきわめて自然な感情ではないでしょうか。もっと言えば、別に先輩だから後輩に、というだけでなく、知っていることは知らない人に教えてあげる、知らないことは知ってる人に聞く・・・ごく自然な行為でしょう。

ところが、お店のほうで、わざわざこの自然な流れを抑えてしまう環境を、自ら作ってしまう場合があります。指導という業務におかしなこだわりや、過剰な思い込みがあると、その影響を恐れて、なるべく当たらず触らず、という気分になってしまいやすいのです。

長年お店をやっているのに、どうも一定以上のレベルのスタッフさんが育たないと感じている店長さんは多いはずです。募集が悪いのだろうか、業種的にいい人が集まりにくいのだろうか・・・と考えがちですが(もちろん、そういう観点も必要ですが)、ただそればかりではないような気がします。

職場や社会全体が、特に権限を持っている人、特に指示された人しか指導というものにタッチしない、という考えを許してしまっているという面もあります。でも、それは本来的ではないと私は思うのです。
デッドライン
ところで、最低限覚えてもらわないと困るようなことを、いつまでも知らないままにして、

「仕事をしています」
「やる気はあります」

などと言っても通りません。仕事本来の目的を考えれば、

「当然知ってなければいけないことを知らないために対応できない」

というのは無責任なことです。

ところが、仮採用期間を過ぎ、新人研修はもうとっくに終わっているのに、いつまでも最低限の作業ができないスタッフさん、また、最初に説明したにもかかわらず、ルールを守らない(というか、把握していない)スタッフさんが時々現れます。

「いつまで新人さんのつもりなんだ!」

と言いたくなります。また、お客様は、制服を着てお店に立っている時点で、一通りのことは対応できる一人前の店員だと思っています。それはお客様にすれば当然のことです。

「まだ入ったばっかりで何にもわからないんです・・・すいません」

と言って済まされるのにも限度があります。その限度はいつでしょう。これを具体的に決めておかないといけません。

初期研修の内容というのは、もちろん、お店の販売員として必要なことのすべてではありません。言ってみれば、

「せめて、これは知らないとまずいだろう」

というくらいの内容のはずです。期限を区切らないということは、

「永遠に新人さんのままでもよい」

と言っているようなものではないでしょうか。そして、万が一その期限が来てしまったら、それは原則、守らなければなりません。つまり、採用を取り消さなければならないことになります。原則は、です。

新人さんそれぞれの能力的な差や、経験者かどうか、といった問題もありますが、十分に配慮した上で、到達目標と期限を提示し、それでも達成できないとしたら、それはおそらく「能力」に問題があるのではなくて、そもそも「姿勢」に問題があると判断しないといけません。
後の祭り、というもの
これは、私がいつも新しく入ったスタッフさんに言うセリフです。(ちょっと優しいめに書いていますが・・・)


後の祭り、という言葉がありますね。

あなたが、ひとつひとつのことを覚えようとして毎日意欲的にがんばっていたら、みんな心配していろいろ手伝ってくれると思います。もし、足りないところや違うところがあればみんな親切に教えてくれるでしょう。もしも、もしもですよ、あなたが少し能力不足だったとしてもみんな協力して教えてくれますから何とかなります。

でも、

「あの人は、いったい何をやっているんだろう。やる気あんのかな?」
「あいつ仕事覚えようと思ってんのかなあ?」

ということになれば、つまりあなたの意欲や真剣さが仲間に伝わらなかったら、誰もわざわざあなたの研修を進めてあげようなんて思いません。

毎日お店に来て、タイムカードを押していても、そうやって、ただなんとなく時間をすごしているうちに期限(研修終了の期限=仮採用期間の限度です)はすぐやってきます。その時になって「ああだ、こうだ」といわれても困ります。

到達期限になって「では契約解除です」と言われてから、

できなかった理由

をいまさら言われても言い訳にしか聞こえません。その理由がどんなに説得力があっても、関係ないんです。

そうでなくて、仕事を覚える上で、悩みや問題があったら、その時にすぐに質問し、相談していればよかったのです。

「この部分がうまくできないで困っています。教えてもらえないでしょうか?」
「このままでは間に合いそうもありません。どうしたらよいでしょうか?」
「今日はここまで覚えたいので手伝ってもらえないでしょうか?」

とその時言えばよかったのに、与えられた時間を使い切ってから、

「分からない所があってできませんでした。」
「時間がなくて間に合いませんでした」
「早く教えてくれないからできませんでした」

とか、後から言うのはおかしい。約束を破っちゃってから文句を言うのは、どこかがおかしいのです。

「何で最初から言わなかったの?」

ということになります。
標準所要時間を設定する
スタッフ教育でなかなかうまくいかないのが、

「作業をもっと早くしろ」

という点ではないでしょうか。たとえば、次の段階では動きをスピードアップしてほしいのに、

「教えられたとおりにやっています」

と言われて、どうにも伝わらない、ということになったりします。教えているほうからすれば、やっているうちに一定のスピードでできるようになってほしい、そのように努力してほしい、もっといろいろやることはあるし、時間はいつも足りないんだから・・・などと当たり前のように思っていますが、本人にとっては、最初に丁寧に教えれば教えるほど、たどたどしいながらも正しい手順を覚えた時点で、「よし、それでOKだよ」と言われたわけですから、後から

「もっと早くしてくれ」

と言われるのはけっこう不本意なのです。一応頭では分かっても、本気になれないのかもしれません。

お店では、典型的な「作業マニュアル」は置いてあるはずです。または、OJTの最中に口頭で伝えてもよいのですが、最初に、

今習っている作業の「標準所要時間」

を伝えておくことが有効かと思います。それ自体を到達目標としてもいいですが、そうでなくても、新人さんには

「一応できているけど、まだまだ遅い」

ということを初めから明示しておくほうがいいと思うのです。
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